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ここのところ、CDを全く買わなくなりました。少なくとも、昨年初頭から1枚も買っていません。買いたいものがないんだもの。じゃあ何を聞いているかといえば、過去のCDです。

1970年代の音楽と80年代の音楽を聞き比べると、時代の変化というものを大きく感じます。日本の音楽も、海外の音楽も大きく変化している。音質など機材的な影響もさることながら、メロディやアレンジなど音作りも大きく進化したのが誰にもわかる。80年代と90年代の音楽もまた違う。電子楽器が大きく進化して、音作りは大きく変わった。実験的に使われていたシンセサイザーはこなれてきて、日本ではコムロサウンドなんてものも登場し、良かれ悪かれ従来とは違うものがガンガン生まれていたと思います。

では90年代と2000年代はどうなのか。少なくとも「10年前の音楽を聴いて古くさいと思う」ことは、めっきり減ったと思います。懐かしいとは思っても。2010年代はさらにそれが進んでいる。僕が新しい音楽を真剣に発掘しようと思わなくなったのは、そういう理由だと思っています。持っている音楽で十分。CD-Rに焼いたモノを含めれば、500枚くらいあるし。著作権を侵害せずに個人で聞く分には、たまにレンタルする程度で満足。

 

おいおい。
「CD」が「漫画」になったら、大変なことじゃないか!
なんてことは思いません。状況が全く違う。

CDを買わなくなったのにはもう1つ理由があったのです。コピーコントロールCD、いわゆるCCCDです。PCや車載オーディオで聞けず、プレーヤーを壊しかねず、なおかつ音質が悪いという誹謗中傷の嵐だった悪名高きCCCDしか発売されていなかった2002~2004年頃、僕は1枚しかCDを買いませんでした。なんというかその時、CDを買わないことに慣れてしまったわけですね。余程、ロイヤルティのある人の音楽じゃない限り、買わないのが日常になってしまった。

 

閑話休題。
海賊版を防ぐためにCCCDを導入した結果、売上が2割減少するという前代未聞の迷走をした音楽業界は、さすがに最近ダッチロールから立ち直りかけたと思っていました。AKB48の影響とはいえ、売上回復してたし。

でもまあ、こんな寝言がニュースになるようだとやっぱりダメなのかな。
日本レコード協会では「海賊版を無料で配信する違法なサイトからダウンロードする人が、後を絶たないため」と分析しています。

そうかそうか。
コンテンツがパワーを失ったからとは考えていないのか。

 

CDというのは、デジタルであるが故に音質がほとんど劣化しない。自分がCDプレーヤーを買った1987年に購入したCDを、現在でも聞いています。つまり、代替需要というのがほとんど存在しない。LP時代の音源も、現在では主要なモノがたいていCD化されてしまいました。

つまり現在の音楽は、その膨大な過去の遺産と勝負しなきゃいけない。そりゃなかなかヒットもでないでしょう。ちょっと似ているだけでパクリだパクリだと言われる時代ですし。制作予算が減って、音楽を作り込めなかったり人材を割けなかったりでクオリティを上げられず、さらに音楽離れが進むという負のスパイラルにはまっている現実を本当に直視できていないのであれば、ちょっと恐ろしい。

いや、さすがにわかっていないはずはないと思うんですけどね。マスコミ相手にこんなツッコミ放題のコメントを出しちゃうのはあまりに脇が甘いでしょう。

 

なお、ネット配信が減少しているのは、1つにチャート上位をAKB系が占めているからだと思います。レコチョクや着うたで音楽を買っても、握手券や総選挙の投票権はつかないから。あとは単純に、ガラケーが減っている影響だと思います。すなわち、決済方法の問題。このあたりについては漫画を筆頭とした電子書籍にも同様の問題があって、そのあたりについては昨年末にコミックマーケットで発売された『マンガ論争8』という本に書いたのですが、早くAmazonで売ってくださーい。発売されたら、ここにも内容を書きたいと思います。

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