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| 青山剛昌 Aoyama Goushou | ||||
| スポーツものから推理マンガ、冒険アクションまで、少年誌の王道枠を網羅せんとばかりに、多様なジャンルをポップな絵で描き分ける。とにかくまとまりの良さが身上。ストーリーの破綻や無理なキャラクター設定、論理の飛躍などはまずないし、完成されたタッチは独自の世界を作り上げている。怖いのはマンネリと勢いのなさで、心をえぐるような迫力や涙の止まらなくなるような感動とは無縁な印象だ。しかしエンターテイメントを超長期連載となっても淡々と描き続ける仕事ぶりは見事。もはや少年漫画界にはなくてはならない存在と言えるだろう。 | ||||
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まじっく快斗 | ★★★★★★ | ||
| 連載 | 小学館『週刊少年サンデー』 | 単行本 | 小学館少年サンデーコミックス[全3巻] | |
| 天才マジシャン黒羽快斗は、天下を騒がせる怪盗の正体が8年前に死んだはずの父親であったことを知る。快斗とガールフレンドの中森青子を中心に展開するコメディで、マジックを使って盗みを働くというアイデアが面白い。不定期に連載された作品なので、短編の割に変異の大きい絵柄に違和感を感じる部分もあるが、まとまりに欠けているわけではない。〔w〕 | ||||
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名探偵コナン | ★★★★★★ | ||
| 連載 | 小学館『週刊少年サンデー』 | 単行本 | 小学館少年サンデーコミックス[続刊中] | |
| 現役の高校生にして世界的な名探偵工藤新一は、黒服をまとう謎の男たちを追跡中に捕まり、薬を打たれる。薬の影響で小学生の体になってしまった新一は江戸川コナンとして数々の事件に挑んでいく。アニメ的な絵柄も魅力的な親しみやすい推理漫画に仕上がっていて、年代を問わず安心して楽しむことができる作品。トリックも本格的で、見応え十分だ。〔w〕 | ||||
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| 秋本 治 Akimoto Osamu | ||||
| 単行本は100巻をとおに越え、もうすぐ連載30年に及ぼうとする、代表作のイメージがあまりに強い。当然、週刊誌で休みなく連載し続けているわけだから、他の作品を生み出す機会も少なくなっている。雑学豊富で読むとタメになる、知識が増えるなどと穿った見方で評価される向きも多いが、その堅実味のあるコメディセンスは秀逸。やや劇画調のテイストを醸し出していた70年代風のビジュアルも徐々にこなれてきて、現在ではかなり精錬された見やすい雰囲気のタッチとなった。果たしてこのまま1つの作品を作り続けるのか、はたまた作品の幅を広げる時期が来るのか。個人的にはもはや後者を選ぶタイミングは逸したように感じるのだが。 | ||||
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こちら葛飾区亀有公園前派出所 | ★★★★★★★ | ||
| 連載 | 集英社『週刊少年ジャンプ』 | 単行本 | 集英社ジャンプコミックス[続刊中] | |
| 長編マンガの代名詞ともなった名作。交番勤務するちょっと変わったお巡りさん両津勘吉の日常を描いたありきたりの作品だったが、中盤からは雑学満載の博識マンガになっていく。最初から読み返せば時代の移り変わりと共に歩んできた風俗・サブカルチャーの変遷がわかり、粋な下町情緒を味わえる。アニメだけではなく実写映画化もされている。1〜6巻は山止たつひこ名義。〔w〕 | ||||
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| あだち充 Adachi Mitsuru | ||||
| ラブコメディーの代名詞と言っても過言ではない、少年誌における恋愛漫画のカリスマ。少女漫画を思わせる(実際に少女誌でも連載していたが)繊細かつポップなキャラクター、スムーズなストーリー展開は読者を選ばない。スポーツ漫画ながら汗をかかないキャラクターたちはスマートすぎるほどスマートで、強烈なインパクトがあるわけでも、特殊な技能を持っているわけでもない。努力する姿も見せず、愛や恋のパワーだけで頑張れるわけでもない。そんな従来の天才型、努力型とは違うニューヒーロー的な要素が受ける原因なのだろう。すっとぼけた作風がとにかく憎めない、極めて当たりはずれの少ない作家といえる。 | ||||
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ナイン | ★★★★★ | ||
| 連載 | 小学館『少年サンデー増刊』 | 単行本 | 小学館少年サンデーコミックス[全5巻] 小学館少年サンデーコミックスワイド版[全2巻] 小学館文庫[全3巻] |
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| 中学陸上短距離の全国記録を持つ新見克也は、憧れの百合ちゃんの父親が監督をつとめる野球部へ入部する。後の作品とは違いストーリーもキャラクターもまだ垢抜けないが、優柔不断なキャラクターやもどかしい恋愛模様はこのころから健在。勝負にこだわりがなく、極端にやる気のないキャラクターや工夫の薄い装丁などにも70年代を感じさせる。〔w〕 | ||||
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陽当たり良好! | ★★★★★ | ||
| 連載 | 小学館『週刊少女コミック』 | 単行本 | 小学館フラワーコミックス[全5巻] 小学館フラワーコミックスワイド版[全2巻] 小学館文庫[全3巻] |
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| 明条高校への進学のために、叔母の家に下宿することになった岸本かすみと、その下宿に住む高杉勇作を中心としたラブコメディー。ハッキリしたキャラクターメイキングが作品の効果的なアクセントとなっているが、反面でストーリーには抑揚や奥行きがない。まだ垢抜けない絵柄や、方向性の見えない展開もインパクトに欠けていて、少し残念だ。〔w〕 | ||||
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みゆき | ★★★★★★★ | ||
| 連載 | 小学館『少年ビッグコミック』 | 単行本 | 小学館マンガくんコミックス・少年ビッグ コミックス[全12巻] 小学館少年サンデーコミックスワイド版[全6巻] 小学館文庫[全7巻] |
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| 彼女の名前も「みゆき」、血のつながらない妹の名前も「みゆき」。二人のみゆきに挟まれた生活を描くユーモアあふれるラブストーリー。持ち前のポップなテンポで描かれるシナリオは実にキャッチーで好感が持てる。普通の高校生・大学生がありふれた舞台で繰り広げる恋愛劇は等身大的で受け入れやすく、スポーツ漫画には見られない実体験的なおもしろさがある。〔w〕 | ||||
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タッチ | ★★★★★★★★★ | ||
| 連載 | 小学館『週刊少年サンデー』 | 単行本 | 小学館サンデーコミックス[全26巻] 小学館少年サンデーコミックスワイド版[全11巻] 小学館文庫[全14巻] |
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| 野球漫画に恋愛という要素を持ち込んだ金字塔的な作品。上杉達也は双子の弟和也に勉強でもスポーツでもかなわないが、そんな二人を幼なじみの浅倉南はじっと見つめている。青春期の微妙な心理を野球というファクターを通じて繊細に描ききった名作。アニメ化されて一大ブームを巻き起こしたが、その魅力は現在でも決して色褪せることはない。〔w〕 | ||||
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スローステップ | ★★★★★ | ||
| 連載 | 小学館『週刊少女コミック』 | 単行本 | 小学館フラワーコミックス[全7巻] 小学館文庫[全4巻] |
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| ひさびさに少女誌に連載された作品。ソフトボール部の中里美夏はクラスメートの秋葉習、高校ボクシングチャンピオンの門松直人、そして顧問の山桜に好かれている。絵柄はますます完熟味をおびてきたが、中途半端なソフトボールとボクシングはエッセンスにしてはインパクトが強すぎ、ストーリーもあいかわらずソツのなさだけが目立っている。〔w〕 | ||||
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ラフ | ★★★★★★★ | ||
| 連載 | 小学館『週刊少年サンデー』 | 単行本 | 小学館少年サンデーコミックス[全12巻] 小学館少年サンデーコミックスワイド版[全6巻] 小学館文庫[全7巻] |
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| 大和圭介は中学時代に全国大会3位になった水泳部のホープ。大人気の二ノ宮亜美とは因縁の間柄だったが、高校生活を共に過ごしていくうちに次第に近づいたり離れたりしていく。落ち着きのあるストーリー展開は安定感があり、題材という点でも野球の世界を脱し、新しい恋愛スポーツ漫画に挑戦した意欲は買える。しかし従来の作風から完全には脱却できなかった印象。〔w〕 | ||||
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虹色とうがらし | ★★★★★ | ||
| 連載 | 小学館『週刊少年サンデー』 | 単行本 | 小学館少年サンデーコミックス[全11巻] 小学館少年サンデーコミックスワイド版[全6巻] 小学館文庫[全6巻] |
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| 今度は野球どころかスポーツ自体をテーマにしていない作品。架空の世界を舞台にした時代劇で、母親の違う七人の兄弟達が活躍する。構成や展開は他の作品とは大差ないのだが、斬新なテーマのぶんいまいちキレがない印象。キャラクターも生かし切れていない感があり、その分ストーリーが淡泊に映ってしまう。反面、絵柄は安定していて美しい。〔w〕 | ||||
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じんべい | ★★★★★★ | ||
| 連載 | 小学館『ビッグコミックオリジナル』 | 単行本 | 小学館ビッグコミックススペシャル[1巻] | |
| 一般誌に不定期に掲載された作品だが、テレビドラマ化もされ話題を呼んだ。再婚した妻と死別してしまったじんべえが、その連れ子と繰り広げられるコメディ。アットホームなドラマでもラブストーリーでもあり、従来の作品とはまた違った味が出ている。とはいえ際だって目新しく斬新な点は見られず、目立ったところの無いのが特徴といえば特徴か。〔w〕 | ||||
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H2 | ★★★★★★★ | ||
| 連載 | 小学館『週刊少年サンデー』 | 単行本 | 小学館少年サンデーコミックス[全34巻] 小学館文庫[全17巻] |
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| 国見比呂と橘英雄は中学の同級生で最高のチームメイトだったが、別々の高校に進み今度は最大最強のライバルとなる。野球マンガにあらためて取り組んだ新作には残念ながら旧来の作品と大幅に変わった斬新な点は見られない。しかし安定感のある画風や展開、脇役を最低限にまで絞ったキャラメイキングは読み手を選ばない実に精錬されたものだ。〔w〕 | ||||
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| 井上雄彦 Inoue Takehiko | ||||
| 九州の国立大学生(のち中退)から転進したという経歴は漫画家としては変わり種の部類に入るだろう。少年誌から青年誌、一般誌までハイレベルな作品をコンスタントに生み出しているのだが、その要因は堅実で重厚なストーリーと個性豊かなキャラクター、鋭くも繊細なタッチにあるだろう。題材に負けない骨太のシナリオは起伏が上手く付けられて読み手を飽きさせないし、キャラクターは脇役までが非常に魅力的に動き出す。そのずば抜けた実力に各界からも評価が高い描画力は、特にアクションシーンの巧さが白眉といえる。スポーツの、はたまた殺陣(!)での躍動感の描き方は他に類を見ないもので、緊迫感、臨場感を生み出す源となっている。 | ||||
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SLAM DUNK | ★★★★★★★★★ | ||
| 連載 | 集英社『週刊少年ジャンプ』 | 単行本 | 集英社ジャンプコミックス[全31巻] 集英社ジャンプコミックスデラックス[全24巻] |
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| バリバリのヤンキーだった桜木花道は憧れの赤木晴子に勧誘されバスケット部に入部する。驚異的な跳躍力と瞬発力を武器に、終生のライバル流川楓と共に大きく成長していく花道とバスケット部の様子を描く。丁寧な描線、個性的なキャラクター、流れるようなストーリーなど文句を付ける点が見あたらない。メリハリを付けながらもまとまりも非常にいい、スポーツ漫画の傑作。〔w〕 | ||||
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バガボンド | ★★★★★★ | ||
| 連載 | 講談社『モーニング』 | 単行本 | 講談社モーニングコミックス[続刊中] | |
| 吉川英治の歴史小説「宮本武蔵」をリメイク。故郷を追われる新免武蔵(宮本武蔵)が天下無双の男となるべく様子を描く。シリアスでハードな作調は独創的な雰囲気を醸し出しているが、迫力以外に特別強調すべき点はない。一般的な歴史漫画とは趣が異なるためやや抵抗感が生まれており、残念ながらそれを払拭するための工夫も十分ではない。〔w〕 | ||||
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| えんどコイチ Endo Koichi | ||||
| 左手でペンを持つ作家として有名だが、ギャグとシリアス、両極とも言えるジャンルを描き分けられる実力派だ。いずれも独特の世界観を完全に作り上げており、ギャグなら下ネタも内輪ネタも問わない、外連味のない畳み掛けるような作品を、シリアスなら奥行きのある深遠な作品を提供する。その作品作りに対する徹底ぶりが若干世間からの評価を下げている印象があるが、もちろんこのこだわりは評価されこそすれ、否定されるものではない。現在はめっきり寡作になってしまい、時に数ページの作品を発表したり、原作として名を連ねるだけとなってしまっているが、是非また漫画界の表舞台で大活躍してもらいたいものだ。 | ||||
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ついでにとんちんかん | ★★★★★★★ | ||
| 連載 | 集英社『週刊少年ジャンプ』 | 単行本 | 集英社ジャンプコミックス[全18巻] 集英社漫画文庫[全6巻] |
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| 普段は普通の学生である東風、珍平、甘子は、担任教師の間抜作先生と「怪盗とんちんかん」として活動している。抜作先生やその後輩の警察官、天地君を中心に繰り広げられるギャグ漫画で、作風がデフォルメと下ネタのオンパレードに徹底されており、割り切った作りになっていて面白い。ただ、ギャグの面白さよりキャラクターの強さで押し切っている感も。〔w〕 | ||||
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| 大島 司 Ohshima Tsukasa | ||||
| 80年代後半から90年代前半にかけて、サッカー漫画を描く女性漫画家が続々登場した。サッカーが女性に市民権を得た(というよりただ単にサッカー漫画が流行しただけ?)ことから始まるこの流れは少年誌にも広がり、作者はその流れの成功例の代表と言える存在にあたる。若干、商業的な成功にすぎなかった印象もあるが、長期連載、その続編、続々編、続々々編と、連綿と続くストーリーを描き続ける実力は大したもの。サッカー以外の題材では、短期で連載が終了するなど成功していないイメージだが、懲りずにまた他ジャンルの作品にも挑戦してもらいたい。 | ||||
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シュート! | ★★★★★ | ||
| 連載 | 講談社『週刊少年マガジン』 | 単行本 | 講談社週刊マガジンコミックス[全33巻] 講談社漫画文庫[全16巻] 【シュート!久保嘉晴の伝説】 講談社コミックスデラックス[1巻] |
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| 中学でも活躍した田仲俊彦は久保先輩に憧れて掛川高校へ進学する。激戦区静岡での高校サッカーの厳しさと魅力を伝えた力作で、波乱含みの恋模様や度肝を抜かれる展開が何とも魅力的。初連載にしてアニメ化、実写映画化(しかもSMAPで!)されたという驚異的な作品で、ありきたりな面もあるが少年スポーツマンガの王道に仕上がっている。〔w〕 | ||||