中原 裕  Nakahara Yuh
中澤秀樹、田島裕之によるユニット。長年、少年誌で様々なスポーツ画を連載していたが、90年代に満を持して青年誌に移る。朗らかではっきりした絵柄とは対照的に、気性の激しい主人公が縦横無尽に暴れ回る作品が多かったのだが、原作付きの作品に挑戦するようになった近年では、趣深い叙情的な雰囲気を醸し出すようになった。ただ原作に抗うだけの力がないのか、あるいはその意欲を持ち合わせていないのか、ストーリーが非常に冗長になる傾向がある。ストーリーもキャラクターも見せ方もかなりハイレベルな作家なだけに、無理に原作付きの作品にこだわる必要はないと思うのだが。
ぶっちぎり ★★★★★★
連載 小学館『週刊少年サンデー』 単行本 小学館少年サンデーコミックス[全14巻]
小学館文庫[全7巻]
伝説の暴走族「銀狼」のリーダーだった高原陣は野球の腕を見込まれ、野球部に入部することになる。甲子園への険しい道、そして「銀狼」に絡む暴走族の抗争で陣たちが大暴れする様子を描いたストーリーで、繰り広げられるアクションは迫力満点だ。ただ、圧倒的なシーンが連続する重苦しい展開や暑苦しいキャラくターには、息が詰まる部分も。〔w〕
タフ ★★★★★★
連載 小学館『週刊少年サンデー』 単行本 小学館少年サンデーコミックス[全5巻]
日色健吾は高校進学しても一匹狼で喧嘩ばかりの毎日だったが、ヤクザ風の男にボクシングでやられてしまう。親友の公平に誘われ、健吾は春川ジムでボクシングを始めることになる。無難で堅実なボクシング漫画で、わかりやすいキャラクターや真の通ったストーリーは評価できるが、終盤で打ち切りのように終わり急いでいるのが気になるところ。〔w〕
奈緒子 ★★★★★★
連載 小学館『ビッグコミックスピリッツ』 単行本 小学館ビッグスピリッツコミックス[全33巻]
小学館文庫[全22巻]
父母と共に波切島へ年に一度の家族旅行にやってきた篠宮奈緒子の身に、事件は起きた。彼女たちを庇って死んだ漁師の息子、大介と雄介は、それでもたくましく育っていく。独特の叙情的な雰囲気を持った作品で、中でも状況描写で複雑な心理を描ききる技術は素晴らしい。惜しむらくは、途中から単なる間延びした陸上漫画となってしまったことか。〔w〕