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ノーマーク爆牌党 (1999.11.29)〔w〕 |
| 作 者 |
片山まさゆき |
| 連 載 |
竹書房『近代麻雀オリジナル』 |
| 単行本 |
竹書房近代麻雀コミックス[全9巻] |
| ストーリー |
鉄壁保や当大介、九蓮宝燈美たちがいつもたまっている雀荘「どら道楽」に現れた男は、頭がツンツンで態度がでかいが、麻雀の腕も凄まじい男、爆岡弾十郎だった。常人には見当のつかない、超人的な「爆牌」という打牌をする爆岡は、初めて出場したtタイトル戦でいきなり優勝してしまう。秘かに爆岡に対抗心を燃やす鉄壁は努力に努力を重ねていくが…… |
| 設 定 |
全ここまで完全に麻雀の世界に特化した麻雀漫画も、実際の所少ないのではないかと思う。大抵の場合、ヤクザやら学校のサークルやら仕事やらが絡んで、ストーリーを解決する手段として麻雀を利用するパターンが多い中で、麻雀の大会を中心に据え、それに関わる人々を描いたのは非常に面白い。反面、麻雀を知らない人間はそのドラマ性を全く感じ取ることが出来なくなっているのは言うに及ばない。 |
| シナリオ |
序盤には完全コメディ一色なのだが、これが徐々に薄くなっていく。中盤以降、徐々に鉄壁を中心とした麻雀に対する情熱をメインとして描いていくため、物語の盛り上がりと引き替えにしたような印象を受ける。もちろんこれは諸刃の剣であり、作者がこれまで多く描いてきたようなギャグ混じりのコメディを期待していた読者には、あるいは残念なことだったかも知れない。
しかし全体を総じて読んでみると、この作品の最大の魅力はやはりキャラクターの麻雀への情熱であり、あるいはその叡智を振り絞っての頭脳戦であり、またあるいはその勝負への執念を近くで見つめる女性の想いであろう。2等身で主人公が描かれようと、背景がトーンだけだろうと、その評価はかわらないはずだ。 |
| キャラクター |
豊富なキャラクターは、まさに作品の屋台骨を支えている格好だ。鉄壁や大介、爆岡は言うに及ばず、茶柱、八崎といった個性派、さらに海鼠や鎌板地などが脇を固める。そもそもキャラクターがシンプルであるだけに非常にその特性を掴みやすい。
さらに、そのシンプルさは新たな発見を生み出してくれる。この作品に置いて、個々のキャラクターの性格が端的に表現される場面は、往々にしてギャグのカットであることが多い。ギャグがキャラクターの「素」の部分を引き出しているからで、この作品では特に茶柱にその傾向が顕著だ。ギャグに限らず、キャラの個性はいかにその「素」の部分を表現するかにかかっているが、それが比較的上手くいった例だと思う。 |
| グラフィック |
シンプルと云えないこともないが、「単純」と表した方がいいのかも知れない。しかし、これが作者の持ち味であり、それにケチを付けるのも野暮な話だ。
しかしながら、この単純な絵で行ったキャラのかき分けは見事だと思う。髪色もベタ、輪郭もそれほど際だった特徴がないのだが、髪型や目で上手く表現している。女性キャラクターが極めて少ないのも功を奏した格好だが、キャラクターの個性とマッチさせ、それをさらに盛り立てているのは見事だ。 |
| 装 丁 |
カラフルなカバーは目立つが、ビジュアル面で際だって優れた点は見あたらない。あるいはシンプルな絵柄に合わせたのかも知れないが、あまり妙な形に凝ってしまうよりこのままの方がいいのかもしれない。1ページ目のカラー画がいい味を出している。 |