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あねさんは委員長 (2001.1.17)〔w〕 |
| 作 者 |
こなみ詔子 |
| 連 載 |
【あねさんは委員長】
集英社『ザ・マーガレット』『週刊マーガレット』『マーガレット』
【新・あねさんは委員長】
新書館『Wings』『サウスSpring』『サウスSummer』『サウスAutumn』 |
| 単行本 |
【あねさんは委員長】
集英社マーガレットコミックス[全5巻]
新書館ウイングスコミックス[上中下巻]
【新・あねさんは委員長】
新書館ウイングスコミックス[全4巻] |
| ストーリー |
委員長でクラスの人気者、相沢実は、転校生でヤクザの息子の竜崎海二に惚れられてしまう。「あねさんになってくれ」と迫る海二と彼の両親、クラスメイトの姫神蛍たちが、実の元に騒動を持ち込んできて…… |
| 設 定 |
根本的な設定は、決して間違っていないと思う。ヤクザの跡取りに真面目な委員長という取り合わせは少女漫画のワクの中では出色の出来であるし、時代背景を考慮すればなおさらその設定能力は光る。組長の父と警官の母、しかも母は外見が男そっくりという点もなかなか面白いし、蛍はアクセントとして効いている。しかし、これだけの要素が積み重ねられているというのに、なぜここまで空回りしてしまったのか。 |
| シナリオ |
設定の妙を崩してしまった最大の原因は、シナリオの停滞感にあるのではないか。本来ラヴストーリーであるべき設定が、そのコメディ性の高さにより、途中から機能しなくなる。そもそも、海二のアピールを実が断り続ける、というラヴストーリーではありきたりなハナシに終始してしまうのは自明の理で、それを避けるには何か特別な工夫をするか、コメディやギャグ、シリアスに逃げるしかない。結果的にコメディを選択したわけだが、結局その停滞感は選択が誤っていただけに過ぎない。ただ、その誤りが唯一にして最大の致命的ミスであったことは残念だ。 |
| キャラクター |
主要人物はまずまず問題ない。実や海二はもちろん、蛍や海二の両親などのサブキャラも面白い。ただ、一発屋さんたちがあまりにも拙いように感じる。蛍の兄のつばめ、翔に惚れた警察官の美和、海二の祖母など、一見すべて問題ないように見える。しかし、全てが全て海二絡みのキャラクターばかりであり、実の影を薄めている。そもそも主人公でありながら実にあまりにも存在感がないことにその端があるのだが、恋愛要素がこれらのキャラクターによってますます稀薄になってしまった。 |
| グラフィック |
云うまでもなく「新」になってからの絵柄は、全く別物。前半は少女漫画、後半はレディースコミックのそれであるから仕方ないとも云えるが、シリーズとしての統一感は皆無だ。
前半の絵柄は無難と言えば無難。特別に魅力もなく、かといって大きな破綻もないが、全体的なレベルは決して高いとは云えない。シンプルでもない、凝ってもいない、中庸な絵柄がただただ続く。
一方、後半の絵柄は近年のレディースコミックの傾向を忠実に受け継いでいるような、シンプルなスタイルに徹している。しかるに、シンプルと語るのであれば何らかの「味」が無ければならないと思うのだが、これが非常に解りづらい。特にシンプルにする理由もみつからないし、そもそもその絵柄を補うはずの上質なストーリーが存在しない。前半同様、中庸な作品との印象がどうしても拭えない。 |
| 装 丁 |
前半は、端的に言えば非常に没個性的。カラーならではの魅力もなく、定型の版に固くおさまった印象だ。一方で後半はなかなか秀逸で、割合フリーな形を上手く利用している。ただ、タイトルのフォントに何の工夫もない点だけは、前後半共に残念なところだ。 |